ワンストップ特例を出し忘れた|5年以内の申告で控除を取り戻す

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ワンストップ特例を出し忘れた|5年以内の申告で控除を取り戻す

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本記事の信頼性とお約束
制度の条件は総務省「ふるさと納税の流れ」、申告できる期間は国税庁タックスアンサーNo.2030を2026年10月8日に確認した内容です。計算例の寄附額・税率は手順を示すための仮の数字で、実際の控除額は収入や他の控除で変わります。個別の判断は税務署か住所地の市区町村にご確認ください。誤りを見つけた場合はご一報ください。確認のうえ、原則48時間以内に修正します。

書類のイラスト

寄附した自治体から届いた申請書を、引き出しに入れたまま1月10日を過ぎてしまった。

ワンストップ特例の申請書を出し忘れても、確定申告をすれば控除は受けられます。期限の翌年3月15日を過ぎていても、税金が戻る形の申告(還付申告)なら寄附した翌年の1月1日から5年間出せます。

2025年に寄附して2026年1月10日の申請に間に合わなかった人は、2030年12月31日まで手続きが可能です。必要なのは自治体の寄附金受領証明書と源泉徴収票の2つ。

目次(クリックで該当セクションへ)
  1. 出し忘れると控除は消える?
  2. いつまでなら取り戻せる?
  3. 特例と確定申告で戻り方はどう違う?
  4. 申告の手順|受領証明書を全部そろえる
  5. 来年また忘れないための3つの手当て
  6. よくある質問(FAQ)
  7. 忙しい人向け 記事のまとめ

出し忘れると控除は消える?

消えません。申請書が期限までに届かなかった寄附は「ワンストップ特例の対象にならなかった寄附」として扱われ、控除を受ける道が確定申告に切り替わるだけです。総務省は、特例の対象外の人や特例を申請しない人について、控除を受けるには確定申告が必要だと案内しています。

出典 ふるさと納税ワンストップ特例制度の対象ではない方、ふるさと納税ワンストップ特例を申請しない方は、控除を受けるために確定申告を行う必要があります。 出典:総務省「ふるさと納税の流れ」(https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/procedure.html)

注意したいのは、5団体のうち4団体は申請済み、1団体だけ出し忘れたというケースです。確定申告をすると、提出済みの特例申請も使われなくなります。申告書には申請済みの4団体も含めた5団体ぶん全部の寄附を書く必要があり、1団体だけ載せると残りの4団体の控除が抜け落ちます。

博士、3月15日も過ぎてたら、もう確定申告もできないですよね……?
会社員で年末調整が済んでいる人なら、ふるさと納税の申告は税金が戻る側の申告になる。これは3月15日の締め切りに縛られず、5年さかのぼって出せるのじゃよ。

いつまでなら取り戻せる?

国税庁タックスアンサーNo.2030「還付申告」は、還付申告書をその年の翌年1月1日から5年間提出できると定めています。寄附した年ごとに当てはめると、期限は次のとおりです。

寄附した年特例の申請期限還付申告を出せる期間
2022年2023年1月10日2023年1月1日〜2027年12月31日
2023年2024年1月10日2024年1月1日〜2028年12月31日
2024年2025年1月10日2025年1月1日〜2029年12月31日
2025年2026年1月10日2026年1月1日〜2030年12月31日
2026年2027年1月10日2027年1月1日〜2031年12月31日

見落としやすいのが2021年の寄附です。2022年1月1日から数えて5年なので期限は2026年12月31日、つまり今年中ならまだ間に合います。古い年から順に、手元に受領証明書が残っているかを確認してください。

例外もあります。副業の所得が20万円を超えるなど、もともと確定申告が必要だった人の申告は還付申告ではなく、期限は翌年3月15日です。遅れた場合は期限後申告になるので、早めに税務署へ相談するのが安全です。

窓口で相談員が説明しているイラスト

特例と確定申告で戻り方はどう違う?

控除される合計額は、上限の範囲内ならどちらも同じで、寄附額から2,000円を引いた額です。違うのは「どの税金から、いつ戻るか」。総務省によると、ワンストップ特例では所得税からの控除は行われず、全額が翌年度の住民税から引かれます。確定申告では所得税の還付と、翌年度の住民税の減額に分かれます。

項目ワンストップ特例確定申告(還付申告)
寄附できる自治体の数5団体以内制限なし
出す先寄附した各自治体住所地の税務署
期限翌年1月10日必着翌年1月1日から5年間
所得税控除なし還付される
住民税全額を翌年度分から控除残りを翌年度分から控除

仮に30,000円を寄附し、所得税率が10%の会社員だとします。控除の対象は28,000円。確定申告なら、28,000円×10%×1.021(復興特別所得税)で約2,858円が所得税の還付として口座に振り込まれ、残りは住民税の減額になります。合計で戻る額はワンストップ特例とほぼ変わりません。

税と書かれたお金の袋のイラスト

遅れて申告した年の住民税は、もう払い終わってますけど……。
申告の内容は税務署から市区町村へ回り、あとから住民税の額が直される。払いすぎの分が戻るまでの時期は自治体の処理しだいじゃから、気になるなら住所地の住民税の窓口に聞いておくとよい。

申告の手順|受領証明書を全部そろえる

手順は4つです。

  1. その年の寄附金受領証明書を全部集める。特例を申請済みの自治体の分も含めます。なくした場合は寄附した自治体に再発行を頼みます。
  2. その年の源泉徴収票を用意する。給与の支払額と、すでに引かれた所得税の額を申告書に写すために使います。
  3. 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で、申告する年を選んで入力する。過去の年分も選べます。寄附金控除の欄に、自治体ごとの寄附額と日付を入れます。
  4. e-Taxで送るか、印刷して税務署へ郵送する。還付金を受け取る口座も申告書に書きます。

申告書を出したあと、住所地の市区町村に別の届け出をする必要は原則ありません。送信前に、寄附金控除の欄の自治体数と受領証明書の枚数が一致しているかをもう一度数えます。

来年また忘れないための3つの手当て

1つ目。寄附した日に申請まで済ませる。総務省によると、2022年中の寄附から一部の自治体でマイナンバーカードを使ったオンライン申請ができます。対応している自治体なら、届いた紙を待たずに済みます。

2つ目。年末の寄附は申請期限から逆算する。12月下旬に寄附すると、申請書が届くのが年明けになり、1月10日必着まで1週間ほどしか残らないことがあります。

3つ目。6団体目に寄附した時点で、特例はあきらめて申告に切り替える。6団体以上なら確定申告が必要だと総務省が明記しています。申請書を5通出してから気づくと、手間が二重になります。

仕事納めで書類を箱にしまう会社員のイラスト

寄附額の上限をまだ出していない人は、住民税の決定通知書から計算する手順をふるさと納税の上限額の計算に、医療費控除と同じ年に申告する場合の考え方をセルフメディケーション税制と医療費控除の比べ方に書いています。

よくある質問(FAQ)

ワンストップ特例の申請書を1月10日までに出せなかったらどうなりますか?
その寄附は特例の対象外になり、確定申告で控除を受けます。根拠:総務省「ふるさと納税の流れ」は、特例を申請しない人は控除のために確定申告が必要だと案内しています。
3月15日を過ぎても確定申告できますか?
税金が戻る還付申告なら、寄附した翌年の1月1日から5年間出せます。根拠:国税庁タックスアンサーNo.2030。もともと申告が必要な人の期限は翌年3月15日です。
特例を申請済みの自治体の分も申告書に書く必要がありますか?
書きます。確定申告をすると特例の申請は使われなくなるため、その年の寄附を全部載せないと控除が抜けます。
確定申告にすると戻る額は減りますか?
上限の範囲内なら、合計はほぼ同じです。寄附額から2,000円を引いた額が、所得税の還付と住民税の減額に分かれて戻ります。
SUMMARY 忙しい人向け 記事のまとめ
  • 申請書を出し忘れても、確定申告で控除は受けられる
  • 還付申告は寄附の翌年1月1日から5年間。2025年分は2030年末まで
  • 申告書には特例を申請済みの自治体も含めて全部書く
  • 戻る額の合計はほぼ同じ。所得税の還付+住民税の減額に分かれる
  • そろえるのは寄附金受領証明書と源泉徴収票
  • 次からは寄附した日にオンライン申請、6団体目で申告に切り替え
去年の受領証明書、引き出しの奥に5枚ありました。今週末に入力してみます。
それでよい。5枚とも全部入れることだけは忘れんようにな。

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この記事の書き手

博士

博士(フクロウ博士) 著者

古風な口調で、初心者がつまずきやすい仕組みを噛み砕いて解説する。担当領域:FX・株式・税金・社会保険・ポイ活税務。

クルミ

クルミ 聞き手

オトクル編集部の20代ライター。投資・ポイ活未経験から、記事執筆を通じて知識を積み上げてきた読者代表。読者と同じ目線でつまずきポイントを言語化することを得意とする。担当領域:副業・ポイ活・クレカ・暮らしのお金。