最低賃金が上がると年収の壁まで何時間|都道府県別の計算表
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本記事の信頼性とお約束

同じシフトで働いているのに、年末になって「今年は123万円を超えそう」と気づく。
2026年度の最低賃金は全国加重平均で1,177円になり、前年度の1,121円から56円上がります。時給が上がると、同じ時間でも年収の線に早く届きます。東京の新しい最低賃金1,280円で働くと、給与収入123万円に届くのは年960.9時間。月にならすと約80時間で、改定前の1,226円より年42時間ほど早く届きます。
ただし、いつから新しい時給になるかは都道府県ごとに違います。東京や大阪は10月1日、熊本と岩手は12月1日、沖縄は12月2日の予定です。2026年の年収に効くのは、発効日から12月末までの分だけです。
目次(クリックで該当セクションへ)
最低賃金はいくら上がった?
47都道府県すべてで54円から65円の引き上げです。全国加重平均は1,121円から1,177円へ、上がり幅は56円でした。いちばん高いのは東京の1,280円、次が神奈川の1,279円。いちばん低いのは宮崎の1,085円で、高知と沖縄が1,086円で続きます。
| 都道府県 | 改定後 | 改定前 | 発効日(予定) |
|---|---|---|---|
| 東京 | 1,280円 | 1,226円 | 2026年10月1日 |
| 神奈川 | 1,279円 | 1,225円 | 2026年10月1日 |
| 大阪 | 1,231円 | 1,177円 | 2026年10月1日 |
| 愛知 | 1,195円 | 1,140円 | 2026年10月1日 |
| 京都 | 1,180円 | 1,122円 | 2026年11月16日 |
| 福岡 | 1,114円 | 1,057円 | 2026年10月4日 |
| 熊本 | 1,092円 | 1,034円 | 2026年12月1日 |
| 沖縄 | 1,086円 | 1,023円 | 2026年12月2日 |
| 宮崎 | 1,085円 | 1,023円 | 2026年10月24日 |
引き上げ額がいちばん大きいのは佐賀の65円(1,030円→1,095円)。東京・神奈川・大阪は54円で、額は小さい側です。地方ほど上がり幅が大きく、差は少し縮みました。
123万円と160万円は何の線?
この記事で使うのは、所得税の2本の線です。どちらも国税庁が示している控除額から計算できます。
1本目は160万円。本人に所得税がかからない線です。2025年分から、合計所得金額132万円以下の人の基礎控除は95万円になり、給与所得控除の最低保障額は55万円から65万円に上がりました。給与だけの収入なら、95万円+65万円=160万円までは所得税がかかりません。
2本目は123万円。親や配偶者の扶養控除などの対象でいられる線です。扶養親族の合計所得金額の要件は48万円以下から58万円以下に変わりました。給与だけなら、58万円+65万円=123万円までが対象になります。学生のアルバイトなら、親の税金に関わるのはこちらの線です。19歳以上23歳未満の子は、123万円を超えても親の側で「特定親族特別控除」(最高63万円)が使える形に変わったので、超えた瞬間に控除がゼロになるわけではありません。

社会保険の扶養(健康保険の被扶養者)の基準は、税金とは別に決まっています。加入している健康保険の案内で確かめてください。この記事の計算には入れていません。控除の内訳は103万円の壁が160万円に|基礎控除95万+給与控除65万の内訳で詳しく書いています。
時給別に、壁まで何時間
線の金額を時給で割ると、1年間で働ける時間が出ます。月・週の目安は、年間の時間を12か月と52週で割った数字です。
| 時給 | 123万円まで | 160万円まで |
|---|---|---|
| 1,280円(東京) | 年960.9時間(月80.1・週18.5) | 年1,250時間(月104.2・週24.0) |
| 1,231円(大阪) | 年999.2時間(月83.3・週19.2) | 年1,299.8時間(月108.3・週25.0) |
| 1,177円(全国加重平均) | 年1,045.0時間(月87.1・週20.1) | 年1,359.4時間(月113.3・週26.1) |
| 1,085円(宮崎) | 年1,133.6時間(月94.5・週21.8) | 年1,474.7時間(月122.9・週28.4) |
東京で改定前の1,226円なら、123万円まで年1,003.3時間ありました。改定後は960.9時間なので、差は42.3時間。週1回4時間のシフトなら、10回分と少しです。宮崎では1,023円から1,085円に上がり、差は68.7時間になります。上がり幅が大きい地域ほど、同じ線に早く届きます。

この表は、最低賃金ちょうどで働いた場合の計算です。実際の時給が最低賃金より高い人は、自分の時給で割り直してください。123万円÷時給、160万円÷時給。電卓で2回押せば出ます。
2026年の年収には、いつの分から効く?
新しい時給が使われるのは、発効日以降に働いた分からです。東京で毎月80時間働く人を例にすると、1〜9月は1,226円、10〜12月は1,280円で計算します。
| 働き方(東京・月80時間) | 年間の給与収入 | 123万円との差 |
|---|---|---|
| 2026年(10月から1,280円) | 1,189,920円 | 40,080円下 |
| 2027年(1年中1,280円) | 1,228,800円 | 1,200円下 |
| 2027年(月81時間) | 1,244,160円 | 14,160円上 |
2026年は余裕があっても、2027年は月80時間でほぼ線の上に乗ります。月に1時間増えるだけで越える計算です。今年の源泉徴収票を見て「去年と同じで大丈夫」と判断すると、ずれが出るのは来年のほうです。

発効日が12月の県では、2026年の年収への影響はほとんどありません。熊本の12月1日、沖縄の12月2日なら、新しい時給で働くのは12月分だけ。給与の締め日と支払日によっては、12月分の給与が1月払いになり、翌年の収入に入る場合もあります。
来年のシフトは何時間で組むか
決め方は、線の金額から逆算するのがいちばん早いです。123万円を超えたくないなら、東京の1,280円で月80時間が上限の目安。160万円までなら月104時間までです。
気をつけたいのは、時給以外の収入です。残業代や休日手当、年末の寸志も給与収入に入ります。通勤手当は一定額まで非課税なので、源泉徴収票の「支払金額」に入っていない場合があります。月の目安をぎりぎりに置かず、年間で数万円の余白を残しておく組み方をおすすめします。
もう1つ、線を越えないことだけが正解ではありません。123万円を少し超えても、親の扶養控除が外れるのは税金の話で、本人の手取りは増えます。家族の税金がいくら変わるかは、世帯の所得で違います。どちらを取るかは、家族で数字を並べてから決めるほうが後悔が少なくなります。
よくある質問(FAQ)
2026年度の最低賃金はいくらですか?
時給1,280円だと、123万円まで何時間働けますか?
123万円と160万円は、どちらを気にすればいいですか?
発効日の前に働いた分も、新しい時給になりますか?
社会保険の扶養も123万円が基準ですか?
- 2026年度の最低賃金は全国加重平均1,177円(+56円)。最高は東京1,280円、最低は宮崎1,085円
- 発効日は都道府県ごとに10月1日から12月2日まで。新しい時給は発効日以降の勤務から
- 所得税の線は、扶養控除の対象でいる123万円と、本人に所得税がかからない160万円
- 東京1,280円なら123万円まで年960.9時間(月約80時間)。改定前より年42時間早く届く
- 月80時間の人は、2026年は約4万円の余白があっても、2027年は1,200円まで縮む
- 残業代・手当も給与収入に入る。月の目安は年間で数万円の余白を残して組む
