大学生の子のバイト代|税は159万円、健康保険は150万円で線が違う

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大学生の子のバイト代|税は159万円、健康保険は150万円で線が違う

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本記事の信頼性とお約束
税の数字は国税庁タックスアンサーNo.1177(令和8年4月1日現在法令等)、健康保険の数字は日本年金機構の案内と厚生労働省の通知を2026年10月12日に確認した内容です。給与収入への換算は、国税庁が示す「給与収入197万円=合計所得123万円」の対応から差の74万円を使った目安で、税率は仮の数字です。住民税の控除額は所得税と異なります。健康保険の扱いは加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)の判断によります。誤りを見つけた場合はご一報ください。確認のうえ、原則48時間以内に修正します。

単位を取って喜ぶ大学生のイラスト

子どもに「今年のバイト代は150万円まで大丈夫?」と聞かれて、答えに詰まった。

19歳以上23歳未満の子のバイト代には、親にとって2本の線があります。1本目は所得税の線で、2026年分は子の給与が約159万円までなら親の控除は63万円のまま減りません。2本目は健康保険の扶養の線で、2025年10月から年間収入150万円未満になりました。

2本の線は9万円ずれています。子の年収が150万円から159万円の間だと、親の所得税の控除は満額残る一方で、子は親の健康保険の扶養から外れます。税だけ見て「159万円まで平気」と決めると、健康保険の側でつまずきます。

目次(クリックで該当セクションへ)
  1. 所得税の線はどこにある?
  2. 159万円を超えると控除はどう減る?
  3. 健康保険の扶養は150万円未満で、何が違う?
  4. 2本の線を並べると、すき間はどこ?
  5. 年内のシフトを決める前に確かめる3つ
  6. よくある質問(FAQ)
  7. 忙しい人向け 記事のまとめ

所得税の線はどこにある?

2026年分の所得税では、子の給与が約136万円までなら特定扶養控除の63万円、136万円を超えても約159万円までなら特定親族特別控除の63万円が親に付きます。名前は変わりますが、控除の額は同じです。

国税庁のタックスアンサーNo.1177によると、特定親族特別控除は、19歳以上23歳未満で、扶養控除の対象から外れる親族(合計所得金額が62万円を超える人)がいる場合の控除です。合計所得金額123万円以下、給与だけなら給与収入197万円以下(令和7年分は188万円以下)の人が対象になります。

出典 上記規定は、令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税について適用されます。 出典:国税庁 タックスアンサーNo.1177「特定親族特別控除」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1177.htm)

2026年分の控除額の表は、2026年12月1日に施行される規定です。会社員の親なら、12月の年末調整で反映されるかどうかを勤務先の案内で確かめておきます。

博士、「合計所得62万円」とか「123万円」とか言われても、バイト代の額で言ってほしいです……。
国税庁は給与197万円が合計所得123万円にあたると書いておる。差は74万円じゃ。この低い年収の帯では差が変わらんから、合計所得に74万円を足せば給与の額になる。62万円なら136万円、85万円なら159万円じゃよ。

159万円を超えると控除はどう減る?

子の合計所得金額が85万円(給与で約159万円)を超えると、控除の額が段階的に減ります。No.1177の令和8年分以後の表に、給与の目安を足しました。

子の合計所得金額給与だけの目安親の控除額(所得税)
62万円以下約136万円以下63万円(特定扶養控除)
62万円超〜85万円以下約136万〜159万円63万円
85万円超〜90万円以下約159万〜164万円61万円
90万円超〜95万円以下約164万〜169万円51万円
95万円超〜100万円以下約169万〜174万円41万円
100万円超〜105万円以下約174万〜179万円31万円
105万円超〜110万円以下約179万〜184万円21万円
110万円超〜115万円以下約184万〜189万円11万円
115万円超〜120万円以下約189万〜194万円6万円
120万円超〜123万円以下約194万〜197万円3万円

親の所得税率が20%なら、63万円の控除で減る所得税は、復興特別所得税を含めて63万円×20.42%の約128,646円です。子の給与が170万円になって控除が41万円に下がると、減る税額は約83,722円になり、差は約44,924円。昔の103万円の壁のように「1円超えたら控除ゼロ」ではなく、5万円刻みで少しずつ減ります。

ひとりで店を回すアルバイト店員のイラスト

健康保険の扶養は150万円未満で、何が違う?

健康保険の扶養は、税とは別の制度です。日本年金機構の案内によると、扶養に入る日が2025年10月1日以降で、19歳以上23歳未満(親の配偶者を除く)の人は、年間収入の要件が130万円未満から150万円未満に変わりました。年齢は、扶養に入る日が属する年の12月31日時点で判定します。

出典 扶養認定日が令和7年10月1日以降で、扶養認定を受ける方が19歳以上23歳未満の場合(被保険者の配偶者を除く。)は、「年間収入130万円未満」が「年間収入150万円未満」に変わります。 出典:日本年金機構「19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります」(https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2025/202508/0819.html)

数え方も税と違う点に注意が要ります。税は1月から12月に実際に受け取った給与で決まり、健康保険の「年間収入」は、これから先の1年の見込みで判定します。2026年4月からは、厚生労働省の通知で、労働契約に書かれた賃金から見込む方法が示されました。この賃金は労働基準法上の賃金で、諸手当や賞与も含みます。所得税では非課税の通勤手当が、健康保険の判定では数えられることがある点は、加入している健康保険に確かめておきます。

項目所得税(親の控除)健康保険(親の扶養)
線給与約159万円まで満額(約197万円で0)年間収入150万円未満
期間1月〜12月の実績これから先の見込み
数える収入課税される給与(非課税の通勤手当は除く)労働契約の賃金(諸手当・賞与を含む)
超えたとき控除が段階的に減る扶養から外れ、自分で保険に入る
健康保険の扶養から外れたら、子どもはどうなるんですか?
勤め先の社会保険に入らないなら、住んでいる市区町村の国民健康保険に自分で入ることになる。保険料は自治体ごとに違うから、金額は役所の窓口で聞くのが早いのう。

2本の線を並べると、すき間はどこ?

子の給与を軸に、親の側で起きることを1本の表にまとめました。給与だけで、通勤手当などを除いた額と健康保険の見込み年収が同じだと置いた目安です。

子の年収(給与)親の所得税の控除親の健康保険の扶養
〜136万円63万円入れる
136万〜150万円未満63万円入れる
150万〜159万円63万円外れる
159万〜197万円61万〜3万円に段階的に減る外れる
197万円超0円外れる

すき間は150万円から159万円の9万円です。この帯では、所得税の控除が満額のまま残るので、税の計算だけをしていると何も変わらないように見えます。実際には健康保険の扶養が外れ、子が自分で保険料を払う形に変わります。年収を150万円から159万円に増やしても、手元に残る額が増えるとは限りません。

健康保険証のイラスト

年内のシフトを決める前に確かめる3つ

1つ目。1月から今までの給与明細を合計する。税の線は1年の実績で決まるので、12月までに何円入るかを数えます。年末年始の繁忙期のシフトは、12月に払われるか1月に払われるかで、どちらの年に入るかが変わります。

2つ目。健康保険の見込み年収を、労働契約の時給と時間から計算する。時給1,200円で週25時間なら、1,200円×25時間×52週で約156万円。税の線には収まっても、健康保険の150万円を超えます。

3つ目。親の勤務先の健康保険に、子の年収の数え方を聞く。通勤手当を含めるか、賞与の扱いをどうするかは、加入している協会けんぽや健康保険組合の確認が最終です。

仕送りの封筒のイラスト

親自身の年収の壁の内訳は103万円の壁が160万円になった内訳に、時給と働く時間から壁までの時間を出す方法は最低賃金と年収の壁の計算表に書いています。

よくある質問(FAQ)

大学生の子のバイト代が150万円を超えたら、親の税金は増えますか?
2026年分の所得税なら、子の給与が約159万円までは親の控除は63万円のままです。根拠:国税庁タックスアンサーNo.1177。ただし健康保険の扶養は年間収入150万円未満が条件なので、そちらは外れます。
健康保険の150万円は、1月から12月の収入で数えますか?
税と違い、これから先の1年の見込みで判定します。根拠:日本年金機構「労働契約内容による年間収入での被扶養者の認定の取り扱い」。具体的な判定は加入している健康保険で確かめます。
子が20歳になる年はどちらの線で見ますか?
健康保険は、扶養に入る日が属する年の12月31日時点の年齢で判定します。税の特定親族特別控除も、その年の12月31日時点で19歳以上23歳未満かで決まります。
SUMMARY 忙しい人向け 記事のまとめ
  • 2026年分の所得税は、子の給与約159万円まで親の控除63万円が残る
  • 159万円を超えると5万円刻みで減り、約197万円で0円
  • 健康保険の扶養は、2025年10月から年間収入150万円未満
  • 税は1〜12月の実績、健康保険はこれから先の見込みで数える
  • 150万〜159万円は、税は満額・健康保険は外れるすき間
  • シフトを決める前に、実績・見込み・健康保険の数え方の3つを確かめる
税金の線と健康保険の線、別々にメモしておきます。150万円の方が先に来るんですね。
そのとおり。低い方の線から先に確かめるのが、すき間に落ちないコツじゃ。

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この記事の書き手

博士

博士(フクロウ博士) 著者

古風な口調で、初心者がつまずきやすい仕組みを噛み砕いて解説する。担当領域:FX・株式・税金・社会保険・ポイ活税務。

クルミ

クルミ 聞き手

オトクル編集部の20代ライター。投資・ポイ活未経験から、記事執筆を通じて知識を積み上げてきた読者代表。読者と同じ目線でつまずきポイントを言語化することを得意とする。担当領域:副業・ポイ活・クレカ・暮らしのお金。